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1 外国人技能実習制度について
外国人技能実習制度(以下、技能実習制度)とは、開発途上国等の若い人材を一定期間に限り日本の企業で受け入れて技能実習を実施し、その人材が高い技能等を修得して母国への技術移転を図ることで、開発途上国等の経済発展を担う人材育成に寄与することを目的とする国際協力のための制度です。
この制度は、1960年代後半頃から海外の現地法人などの社員教育として行われていた研修制度が評価され、それを原型に1993年に「外国人研修制度」として制度化されたことからスタートしました。そして2010年の法改正で「技能実習生制度」と改められ、さらに2017年11月1日新たな「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(以下、技能実習法)」が施行されました。
技能実習制度の内容は、外国人の技能実習生が、日本において企業や個人事業主等の実習実施者と雇用関係を結び、出身国において修得が困難な技能等の修得・習熟・熟達を図るものです。期間は3年(条件により最長5年)とされ、技能等の修得は、「技能実習計画」に基づいて行われます。
この新たな技能実習法に基づいて、法務省・厚生労働省の認可法人として外国人技能実習機構 が設立され、監理団体(事業協同組合など)や実習実施者(受入企業)を管理監督する制度が開始されました。
①技能実習生
技能を実習に来る外国人材です。18歳以上等の要件があります。
日本に入国して1年目を技能実習1号、2~3年目を技能実習2号、4~5年目を技能実習3号と呼びます。号の移行が可能な職種は主務省令で定められており、いずれの場合も試験合格のほか必要な条件がいくつかあります。現在の技能実習2号移行対象職種は85種156作業、3号移行対象職種は74種135作業が定められています(2021.3現在)。詳細はこちらへ「移行対象職種・作業一覧」
②送出機関
人材の送出国で技能実習生の募集や推薦、事前教育を行う機関です。
日本と送出国が 技能実習を適正かつ円滑 に行うために連携を図ることを目的として、日本国政府は送出国政府との間で「技能実習に関する二国間取決め(協力覚書)」を作成しています。これに基づいて、各送出国政府が自国の送出機関を審査し、適正と判断された送出機関のみが認定されます。
③外国人技能実習機構 (東京本部+全国13箇所)
技能実習制度の適正な実施を監督する法務省、厚労省が所管する認可法人です。
主な業務は以下の通りです。
・技能実習計画の認可
・実習実施者の届出の受理
・監理団体の許可申請の受理
・実習実施者や監理団体の指導監督(実地検査・報告徴収)
・技能実習生からの報告や相談に対応
④監理団体
技能実習計画の作成指導や実習実施者に対する監査業務を担う非営利法人です。外国人技能実習機構による調査を経て主務大臣が団体を許可したものです。
各受入企業様は監理団体を通して技能実習生を募集することで、企業規模の大小に関わらず、自社の海外拠点などがない場合でも技能実習生を受け入れ易くなり、さまざまな業種・職種での受け入れが可能となっております。監理団体として設立認可されたイーエイチエル協同組合は、厳選した現地の送出機関と提携しており、優秀な人材の確保が可能となっております。
⑤実習実施者
技能実習生と雇用契約を結び、実習を行う日本の受入企業のことです。
2 実習生の受入までの流れ
外国人技能実習生が日本で働くためには、日本に中長期滞在する在留資格として、「技能実習」の許可を取得する必要があります。その際、日本の受入企業様の情報、現地の送出機関に在籍する候補者の情報、日本で実習する職種や技能など、様々な情報を整理して入国管理局に申請しなければなりません。これらの非常に複雑な申請や現地とのやりとり、入国後の日本語講習などは、監理団体であるイーエイチエル協同組合にお任せいただくことで、受入企業様は技能実習そのものに専念していただけます。
実習生の受入までの流れ
ご相談 お申し込み |
手続きや受け入れ方法など、まずはお気軽にご相談ください。企業様のご事情に合う受け入れの形を提案させていただきます。 |
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実習生募集 選考 受入契約 |
企業様の条件に基づいて、弊組合が現地の送出機関に募集し、送出機関は実習生候補を選抜します。 最終選考は、企業様による面接を行っていただきます。 現地での面接のほか、ZOOMやスカイプなどのオンライン面接も可能です。 人材を確定したら、実習生と受入契約(雇用契約)を締結していただきます。 その後、実習生は約3ヶ月間、現地で日本語講習を行います。 |
⇓
実習生が母国での講習期間中、日本側で必要な様々な申請をすすめます。
技能実習計画認定申請 | 企業様には、外国人技能実習機構に申請する「技能実習計画」を作成していただきます。企業様より申請していただくか、弊組合が取りまとめて申請致します。ご不明な点は弊組合でサポート致しますのでご安心ください。 |
入管申請 | 入国管理局に対し、弊組合が取りまとめて在留資格の認定申請を行います。 |
ビザ申請 | 在留資格認定後、在外日本大使館・領事館にて査証(ビザ)申請をします。 |
⇓入国へ
入国後の 講習 |
実習生は入国後の約1ヶ月間、弊組合が準備する講習施設で事前講習を行います。 |
実習先に配属 | 実習生は入国後の講習が終了したら、配属先で実習開始です。 実習期間中は、弊組合で指導・監査及び、さまざまなサポートを致しますのでご安心ください。 |
3 技能実習の流れ
入国時の滞在資格「技能実習1号」で最大1年間滞在できます。(1ヶ月の講習期間含む)
受入職種が移行対象職種に該当する場合、職業能力開発協会等が実施する技能評価試験に合格して技能実習計画の認定を受けると、「技能実習2号」、「技能実習3号」でそれぞれ2年間、計最大5年間の技能実習が可能です。
ただし「技能実習3号」の計画認定を受けるには、監理団体(=組合)、実習実施者(=企業)が、優良であるとして一定の条件を満たすこと、技能実習生が技能検定3級等の実技試験合格者であることが必要です。
また、第3号技能実習開始前又は開始後1年以内に、必ず1ヶ月以上の一時帰国が必要です。
4 技能実習生の受入れ可能人数
例)30人以下の企業の場合…毎年3名受け入れ可能。最短で3年目以降に毎年9名体制が可能です。
※優良企業においては、受入可能人数が2倍となります。
5 入国後の講習について
5-1 講習内容
- 日本語学習
- 日本での生活一般に関する知識(生活習慣、ゴミ分別など)
- 出入国または労働に関する法令に違反していることを知った時の対応方法
- その他、技能実習生の法的保護に必要な情報
- 日本での円滑な技能等の修得等に資する知識
- 安全管理(消防訓練、交通安全、職場における労働安全)
5-2 講習期間
- 1号技能実習の総労働時間の12分の1以上(約1ヶ月)
5-3 講習場所
- 弊組合で講習実施施設を準備します。
※講習期間中は講習手当て等のお支払いが必要となります。
6 技能実習生の要件
外国人技能実習生は、日本での受け入れ職種について母国で経験がある人材です。母国で約3ヶ月、さらに日本入国後約1ヶ月の日本語講習の後に、実習実施機関(受入企業様)に配属となります。
技能実習生の要件には以下のようなことがあります。
- 18歳以上で、日本で受ける技能実習と同種の業務に、外国において従事した経験を有すること。
又は団体型技能実習に従事することを必要とする特別な事情があること。 - 技能実習を終了して帰国後、修得等した技能を活用した業務に従事する予定があること。
- 技能実習制度の意義を理解し、実習意欲が高いこと。
- 母国の政府機関または地方公共団体等、公的機関から技能実習参加に係る推薦を得られる者であること。
- 入国前に事前講習を十分実施していること。
技能実習を受けるに足る日本語能力を持つと認められる者であること。 - 中学校またはそれ以上の学校を卒業していること。
健康で、治療の必要な持病を有していないこと。 - 単純作業ではない職種であること。
- 過去に第1号技能実習を利用したことがないこと。
入国した技能実習生は、実習実施機関と雇用契約を結び、日本で3年間(条件により+2年間)の技能実習を行います。配属後の実習期間中も、弊組合に「団体の責任」と「監理義務」がありますので、しっかり監理・サポートを致します。
7 実習実施者(受入企業)の要件
- 実施しようとする作業が、単純反復作業でないこと。
- 宿泊施設を確保していること。
(6畳に2人程度:4.5㎡以上/人)
生活必需品の準備があること。
(洗濯機・冷蔵庫・家具・寝具・炊飯器など・・・) - 技能実習施設を確保していること。
- 技能実習責任者をおくこと。
(過去3年以内に技能実習責任者講習を修了した者) - 技能実習指導員がいること。
(常勤職員で5年以上の経験者) - 生活指導員をおくこと。
- 労災保険などの保険措置を講じていること。
8 受け入れに際してのご注意点
- 技能実習生は雇用契約に基づいて業務に従事し、労働関係法令が適用されます。
- 日本人と同等以上の給与が必要です。
- 労働保険・社会保険などの加入が義務付けられています。
9 当組合のサポート体制
弊組合では、さまざまなサポートを実施しています。
技能実習生への教育・指導
・日本語の講習カリキュラムの作成
・日本語指導テキストの提供
・日本語通訳の派遣
・巡回訪問による技能実習指導
技能実習生のための相談窓口の開設
技能実習生のケガ、病気などへの緊急対応
講習の企画運営、会場提供
技能実習生の入国手続きに関する相談援助
技能実習生への労務対応アドバイス
社会研修の企画運営、同行協力など
個別のご相談も随時可能ですので、ご安心ください。
10 事業運営費(受入企業様の経費)
外国人技能実習生の受入企業様(実習先)は次のような費用が必要です。職種や受入人数、地域等で違いがありますが、主に3種類です。
一時的な費用 |
・監理団体(組合)への出資金 |
実習実施中 |
・実習生本人の賃金と交通費 |
監理のため の費用 |
・監理団体及び送出機関への監理費用/月 |
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